おかえり、シン
「シンが見つかった」
と言われても、最初は信じられず
亡骸が見つかったのかと思ったのだけど
シンは、生きているとのことだった。
でも、まだ安心はできない。
5日間の絶食は、あの小さい身体には相当なダメージを与えているはずだった。
職場を早退させてもらい、すぐに保護してくださっている人のもとへ向かった。
シンが保護されたのは、家から1kmほど離れた、商店街に近い場所だった。
小学生が取り囲んでいたところを、スポーツの専門学校生が保護してくれていた。
ちょうど、その専門学校のそばに貼り紙を貼っていたのを見てくれていた人だった。
最後の最後に、貼り紙をしたところだった。
命の恩人に御礼を告げ シンの入ったダンボールを受け取った。
シンはちゃんと生きていた。
でも、目には元気がない。
タクシーをつかまえ、自宅へと急いだ。
こうしてシンが戻ってきたのは 奇跡だと思った。
そしてそれは、旦那も書いているが、三枝さんがきっとシンを助けて私たちのところに戻れるよう導いてくれたのだと思わずには居られなかった。
なんとしても、シンの命はつなげなきゃと思った。
頼りにしている猛禽類の獣医師、falconestの伊澤先生にまず電話をして、状況を説明した。
いつもと同じ環境にしてなるべくストレスを与えずに、エサをあげてみて様子をみようということになった。
自宅についてエサを準備して、細かく細かく切ると、
その音に反応したシンはひどく欲しがる。
でも、ここでたくさんあげちゃいけない。
飢餓状態の身体は代謝が落ちているため、
急に大量のエサを摂取した場合それを消化できず、
そ嚢で食物が腐ってしまう「酸敗そ嚢」を起こす。
一度に食べさせるのは少量づつにし、数時間置いて、そ嚢を食べ物が通過したのを確認してから、また少量与える。
2日間はミンチの肉を少量づつ与えて、すこしづつ肉を大きくし、量を増やしていった。
保護したときの体重は138g。
今の時期は170gでキープしていたので、思ったより減っていなかったのが意外だった。
3日後に吐き出されたペリット(未消化物)を分解してみると、
コガネムシの破片のようなものが出てきた。
シンは虫を食べて、命をつないでいたのかもしれない。
活餌のコオロギを使って狩りの真似事はさせていたのだけど、
それが案外役に立ったのかな。
シンのろう膜は傷があり、かさぶたになっていた。
尾羽根もほぼ全部無くなっていた。
もしかしたら、何かに追われた時にでもついた傷なのか…。
5日間、どこにいて、どんな経験をしたのか…
どういう経路で、あの保護された場所に行ったのか。
私には知る由もないけれど、
いまこうして日記を書いている自分の横に、シンが居る。
それだけで十分。
見つけて保護してくれた専門学校生の男の子はもちろん
きちんと話を聞いてくれて対応してくれた警察官や
快く貼り紙を貼ってくださったコンビニの店員さんや
「見つかった?」と声をかけてくださった近所の方々
みんな優しくしてくれました。
そして、落ち込んでいる私を励まして支えてくれた友人、
日記を読んでコメントをくださった皆さん、
色々な人のおかげで、シンも私も元気になることができました。
本当に本当にありがとうございました。
と言われても、最初は信じられず
亡骸が見つかったのかと思ったのだけど
シンは、生きているとのことだった。
でも、まだ安心はできない。
5日間の絶食は、あの小さい身体には相当なダメージを与えているはずだった。
職場を早退させてもらい、すぐに保護してくださっている人のもとへ向かった。
シンが保護されたのは、家から1kmほど離れた、商店街に近い場所だった。
小学生が取り囲んでいたところを、スポーツの専門学校生が保護してくれていた。
ちょうど、その専門学校のそばに貼り紙を貼っていたのを見てくれていた人だった。
最後の最後に、貼り紙をしたところだった。
命の恩人に御礼を告げ シンの入ったダンボールを受け取った。
シンはちゃんと生きていた。
でも、目には元気がない。
タクシーをつかまえ、自宅へと急いだ。
こうしてシンが戻ってきたのは 奇跡だと思った。
そしてそれは、旦那も書いているが、三枝さんがきっとシンを助けて私たちのところに戻れるよう導いてくれたのだと思わずには居られなかった。
なんとしても、シンの命はつなげなきゃと思った。
頼りにしている猛禽類の獣医師、falconestの伊澤先生にまず電話をして、状況を説明した。
いつもと同じ環境にしてなるべくストレスを与えずに、エサをあげてみて様子をみようということになった。
自宅についてエサを準備して、細かく細かく切ると、
その音に反応したシンはひどく欲しがる。
でも、ここでたくさんあげちゃいけない。
飢餓状態の身体は代謝が落ちているため、
急に大量のエサを摂取した場合それを消化できず、
そ嚢で食物が腐ってしまう「酸敗そ嚢」を起こす。
一度に食べさせるのは少量づつにし、数時間置いて、そ嚢を食べ物が通過したのを確認してから、また少量与える。
2日間はミンチの肉を少量づつ与えて、すこしづつ肉を大きくし、量を増やしていった。
保護したときの体重は138g。
今の時期は170gでキープしていたので、思ったより減っていなかったのが意外だった。
3日後に吐き出されたペリット(未消化物)を分解してみると、
コガネムシの破片のようなものが出てきた。
シンは虫を食べて、命をつないでいたのかもしれない。
活餌のコオロギを使って狩りの真似事はさせていたのだけど、
それが案外役に立ったのかな。
シンのろう膜は傷があり、かさぶたになっていた。
尾羽根もほぼ全部無くなっていた。
もしかしたら、何かに追われた時にでもついた傷なのか…。
5日間、どこにいて、どんな経験をしたのか…
どういう経路で、あの保護された場所に行ったのか。
私には知る由もないけれど、
いまこうして日記を書いている自分の横に、シンが居る。
それだけで十分。
見つけて保護してくれた専門学校生の男の子はもちろん
きちんと話を聞いてくれて対応してくれた警察官や
快く貼り紙を貼ってくださったコンビニの店員さんや
「見つかった?」と声をかけてくださった近所の方々
みんな優しくしてくれました。
そして、落ち込んでいる私を励まして支えてくれた友人、
日記を読んでコメントをくださった皆さん、
色々な人のおかげで、シンも私も元気になることができました。
本当に本当にありがとうございました。
by biker-vet
| 2009-07-02 22:31
| 鳥の病気・メンテナンス
falconer歴約10年。ハヤブサ・鷹などの猛禽類のfalconryトレーニング、病気・健康管理、野生動物(主に猛禽類)の治療やリハビリのことなど。STOOPERの猛禽用グローブ・フードも紹介しています。http://www.stooper.jp
by biker-vet
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